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俺のギャリア色

こんにちは。
開発担当の野口です。

今日は、R3ウォーカーギャリアで使用している
「成型色」について書かせていただきます。

じつは今回、各模型誌に作例用としてお送りしたR3ギャリアの成型色は、
T1とは異なる、セル画用カラーガイドに合わせた色味になっています。
(これが店頭に並ぶ商品の成型色となります。)

T1のときには、バンダイホビーセンター内に存在するカラープレートを元に、
「最もアニメ映像の色味に近く、最適と思われるもの」を選びました。
若干、緑の青味が強い部分もありましたが、
「映像自体も青く焼けてしまう特性を考えると
これはこれでよいのではないか」と感じました。

20080327_1.JPG

実際に、T1で色が出てきたパーツを組んだ印象だと、
野口的にはイメージ通りでした。
ただ、社内外での印象だと、評価が割れていました。
あくまで感覚的なものですが、「よい」が7割。
「悪い」が3割です。
「プロダクトとしてはよいけれど、
ギャリアのイメージとは異なる」等の意見もありました。

今回のR3で目指しているギャリアは、
「できるだけ万人に受け入れられる素のギャリアを提供したい」と思っていたので、
とにかくギャリアのイメージにできるだけ近づけたい。
それを考えると「色味を変更すべきだ」と感じました。

では、万人に受け入れられる色とは……果たして存在するあのだろうか?

その際にR3ギャリア班として導き出した答えが、
「セル画用カラーガイドに合わせた色味」です。


世の中には多くのギャリア色が存在します。
たとえば、ムック本の表紙にあるギャリア色。
たとえば、1/144やハイコンや超合金魂の成型色によるギャリア色。
たとえば、高荷さんが描くイラスト内のギャリア色。
たとえば、モデラーさんが自ら塗料を調合して塗装したギャリア色。
たとえば、子供のころに、落書きしたときに、塗ったギャリア色。
26年のあいだに、それぞれの人が、自分なりのギャリア色を作ってきました。
恐らくは「自分で作ってきたギャリア色が
正解にいちばん近い」んだと思うんですけど、
それって、人それぞれが違います。

でも、元は「ひとつの色」からスタートしてるんですよね。
それが、「セル画の色」だと考えたんです。

人によっては、「セル画の色味=自分の正解」ではないかもしれない。
けれど、「元をたどればそこからスタートした色」なんだな、と。

サンライズの担当者であるSさんに事情を説明したところ、
色見本帳を貸していただくこともできました。
基本的には、サンライズさんで保管している貴重な資料なので
外部に貸し出すことはできないのですが、
SさんもR3シリーズに熱い方なので協力していただきました。
(じつはギャリアのパーツ分割でも、
ユーザーの視点でアドバイスをいただいたこともあります。)

20080327_2.JPG
(C)創通・サンライズ
20080327_3.jpg


上の写真に写っているR3ギャリアはT1なので緑の青味が強いですが、
その横に置かれた緑のプレートが新たに調色し直したものです。

セル画のギャリアは「BG60」というカラーで彩色されていたそうですが、
今回R3ギャリアの成型色を調色するにあたり、
空気遠近法や記憶色を考慮し、
「BG60に白を気持ち多く入れた色味」にしてあります。

微妙な色味を調合しているため写真ではなかなか伝わりづらいので、
ぜひ、実物の成型品でこの色を確かめてもらいたく思います。
(この緑はデジカメや雑誌の印刷でいちばん出にくい色味だそうで、
模型誌で見た印象と実物を見た印象はずいぶん違うと思います。)

4月12日をお楽しみに。


野口 勉