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R3 1/100 ウォーカーギャリア量産開始! ランナーに込めた想い

開発担当の野口です。
ひさしぶりのブログ執筆となります。

ついにR3ウォーカーギャリアの量産が開始されました。
現状、同じランナーを2枚使用する「倍打ち」のランナーから量産を開始しています。

通常、開発コストの削減や効率化を目的に、
同形状の金型パーツをいくつか彫るときはひとつのランナーにまとめ、
製品にはそのランナーを2枚、あるいは複数枚入れる手法を進めています。

ギャリアの場合も2枚使いのランナーが多くありますが、
上述している内容とは目的の意味合いが少し違います。
限られた開発費で“良い商品、納得できる商品”をもたらす手段として、
ランナーの倍打ち成型を積極的に多用しているのです。

開発当初、設計の前田とふたりで
やりたいことをすべて盛り込んだパーツを想定したら
なんと500パーツくらいになってしまい、
どう考えても限られた開発費で収まらなくなってしまいました。
もしもそのまま設計したとしたら、
成型色の色分けや2重関節化もままならない状態です。

つまり、そうした状況を打破するための手段が
「ランナーの2枚使い」だったというわけです。

実際に組んでいくとわかるのですが、
強引に2枚使いを利用している部位が多くあります。
とくに足裏のパーツ等は、軸の向きやポリキャップを入れる位置により、
左右の足を作り分ける構造にしています。

20080317.JPG
(C)創通・サンライズ

前田とは「あと4パーツ削減できたら黄色成型のパーツが再現できるよ!」とか、
そんな話をよくしていました。
発売まであと1ヶ月くらいありますが、
ランナーの中に開発や設計の想いを入れることができたのかな、と……
いよいよ量産されはじめた倍打ちランナーを見たら、
「ああでもない、こうでもない……」と悩みまくっていた記憶が蘇ってきてしまいました。


野口 勉