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先達に学ぶ ①

いつも当ブログをご覧頂き有難うございます。デザイン担当の小林です。
だいぶ遅くなりましたが、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

前田君の設計作業も一段落し、テストショットが出てくるまで少し時間がありますが、
デザインはいよいよここから本格始動!と言った所です。
並行してある複数の担当商品デザインを纏めつつ、
ギャリアの印刷物周りの下ごしらえをしている状況です。

で、今の心境を正直に言うと、
当時の素晴らしいザブングルシリーズのデザインワークを前にして、
私は程よいプレッシャーを感じております(苦笑)

このプレッシャーを跳ね除け、もしくは軽減し、
この商品パッケージデザインに真っ向から向き合うためには、
まずはそのシリーズの成り立ちを深く理解しなければ……!


…というワケで、


先日、なんと当時デザイン担当をされていた加藤 智氏(現トイズワークス代表取締役)
の元へ足を運ばせて頂きました。
(狩野と小木戸、外部助っ人スタッフのあさのまさひこ氏も一緒です)


入社以来、そのお名前と経歴は勿論の事、何度か社内でもすれ違う形で
一方的に存じ上げてまして、心の中では当然の如く尊敬する大先輩であります。

勝手な先入観では失礼ながら、「怖いお人かな?」というイメージもありましたが…

そんな加藤氏と初対面!という事で少し緊張していたのですが、
当時を振り返る際の加藤氏の穏和な表情に、次第にほぐれて行きました。
とても人間味溢れる人でした。

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(C)創通・サンライズ

当時の話の中身はとても情熱的で、興味深かったです。
今まで知らなかった事を色々と聞く事が出来ました。
過去伝聞で聞き知った事でさえも、実際にご本人から聞くと説得力も「割増し」です。

本気であるがゆえに社内で意見が衝突する事もあったようで、
断固たる拘りがあったればこそ、あそこまで出来たシリーズだったのだという事を
改めて認識出来ました。

さらに加藤氏と言えば、1/144ザブングルパッケージ他、
様々なバンダイプラモデルのパッケージデザインに関わられたのみならず、
「模型情報」の編集長としても活躍されていたので、
それを含めたお話までも伺う事が出来ました。

2008_1_21.jpg
(C)創通・サンライズ

自分も、後期の200円になってからではありますが
模型情報(MJ)に投稿した事もあるので、非常に感慨深かったです。
話しを聞くとまさに「参加してみたくなるような」、ユーザーと距離の近い紙面作りをされていたようです。

分かれ際には、「今のプラモデルパッケージデザインには不満も色々あるよ」という
激しく意味深な言葉も頂きつつ、真摯に受け止めてその場を後にしました。
答えをその場で貰わなかったものの、
その言葉の意味は部分的に理解できる所もあり…

「その1つの答えとして今回の1/100ギャリアはあるのだ。頑張らなければ!」
と、心に誓いました。


具体的な加藤氏の話の内容に殆ど触れていない文章になってしまいましたが、
この成果は必ず、何かしらの形でギャリアのデザインに籠めて行きたいと思います。


デザイン担当 小林幹広