今回、HGUC RX-78-2 ガンダムの発売にあたり、バンダイはガンプラとしては久しぶりにジオラマを用いた特撮プロモーションビデオを製作することを決定!集まったのは「ゴジラ」シリーズや「ウルトラマン」シリーズをも手がける株式会社東宝映像美術のスタッフと35年前のあの「ジオン驚異のメカニズム」のCMにも参加していたカメラマンだった!匠の英知を結集した渾身のプロモーションビデオをご覧ください!

監督:鈴木健二

Q. これまでどのような作品を手がけられてきたのでしょうか。

基本的に劇場映画を中心に活動してきました。若い頃から「ゴジラ」シリーズ等の特撮映画だけでなく、本編映画の助監督をしてきました。1998年「モスラ3」で特撮監督をして以来、2000年頃よりテレビにて「ウルトラマン」シリーズの特撮及び本編演出しております。
※本編=ミニチュアや合成カット中心の「特撮」に対して、人物の芝居部分を「本編」といいます。

Q. ガンプラというものを手がけてみて、いかがでしたでしょうか。

久しぶりにミニチュア撮影をしました。1/144というとても小さいものを撮影するのは大変でした。皆様が想像以上に時間をかけて撮影しています。でもとても楽しく、昔を思い出しながら撮影できたのは良かったです。 

Q. 今回のPVの見所を教えてください。

今回のテーマとして、いかにして小さいプラモデルに巨大感を出せるかでした。カメラマンと相談して、いろいろな機材やテクニックを駆使して撮影しました。CGではなく、実物の商品を使って、そのように撮影したかを想像しながらご覧になっていただければ、より楽しめるのでないでしょうか?
編集中に気づきましたが、正直、ガンダムよりザクがどうしても目立ってしまうのにはちょっと参ってしまいました(笑)。

Q. ガンプラファンへのメッセージ

原作アニメの世界があるものをプラモデルで表現しようというのはかなりチャレンジングな企画だなと思いましたが、ガンダムファンの方が楽しんでいただければ何よりです。
また、商品を購入していただければ、次の企画があるかも?!知れないので、そうしたら、またチャレンジさせてもらえると嬉しいです。

鈴木 健二

東宝映画作品の演出部で数々の監督・作品に従事。特撮作品だけでなく、人物の演出も数多い。映画、TV、VPと演出は多岐にわたる。

テレビ作品

2001年-2002年『ウルトラマンコスモス』(毎日放送)
2003年-2004年『超星神グランセイザー』(テレビ東京・本編演出)
2004年-2005年『幻星神ジャスティライザー』(テレビ東京・本編演出)
2005年-2006年『ウルトラマンマックス』(CBC)
2006年-2007年『ウルトラマンメビウス』(CBC・本編&特撮演出)
2007年『ULTRASEVEN X』(CBC・本編演出)

劇場公開作品

1981年『連合艦隊』;助監督
1984年『さよならジュピター』;助監督
1991年『ゴジラvsキングギドラ』;チーフ助監督
1992年『ゴジラvsモスラ』;チーフ助監督
1993年『ゴジラvsメカゴジラ』;チーフ助監督
1994年『ヤマトタケル』;チーフ助監督
1994年『ゴジラvsスペースゴジラ』;チーフ助監督
1995年『ゴジラvsデストロイア』;チーフ助監督
1996年『モスラ』;チーフ助監督
1997年『モスラ2 海底の大決戦』;チーフ助監督
1998年『モスラ3 キングギドラ来襲』
1999年『ゴジラ2000 ミレニアム』
2000年『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』
撮影監督:桜井景一

Q. 「ジオン驚異のメカニズム」のTVCMにも参加されていたとお伺いしました。

あの時は、30cmぐらいのザクをずらっと並べた基地を3日間ほとんど徹夜で撮影した記憶があります。そのあとリアルガンダム、ドム、ズコック、ZZ,Gガンダム等大変だったけど楽しかったですね。SDガンダムは小さいけれど顔が大きいので撮影しやすかったです。ミニチュアセットも多彩で凝って作られていました。大変だったコマ撮りや、操演のピアノ線消し、細かいので揺れがなかなか止まらなかったり、色々な撮り方をしすぎてカメラのモーターが壊れてしまい、あわてて何とかしたとか、F91あたりから1/100が多くなりこのスケールに対応する為、東宝にあるレンズ1セット分をマクロ対応に改造してもらいました。ガンプラCM30数年間には色々な思い出があります。

Q. 35年ぶりのガンプラ撮影、いかがでしたでしょうか。

久しぶりにガンプラを撮影させていただき、製品の精度の進化に驚きました。自由に可動する関節とその仕組み形の精密さは、どこからでも撮影してみろと挑まれてるようでした。昔は、ポーズを付けるにもここまでが限界というのがありましたが、今はアニメのかっこいいいポーズが自在に取れるのには驚異のメカニズムを感じました。デティールも本当にどこから撮っても完璧でした。今度は、地面を走るガンタンク、水から超ハイスピード撮影で出てくるズコック等を撮影させてもらえると嬉しいです。

Q. 今回のPVの見所を教えてください。

今回はアニメの世界観を巨大で迫力ある映像をCGではなく全カット1/144ガンプラの実写で再現する為に、私が自主開発した「小ミニチュア特殊撮影用レンズ」を使いました。
このレンズはまさにガンプラの為に作った様なレンズですので、今迄とは一味違う迫力ある映像になっていると思います。
今まで小ミニチュアを撮影するのに色々なレンズを試して見ましたがなかなか思い通りに撮影出来るレンズがありませんでした。それなら自分で作ろうと、昆虫写真で使われてる虫の目レンズを自作してミニチュア撮影に使えないか研究してましたが、本格的ミニチュア撮影用をめざし、小林ラボさんに協力してもらい特殊レンズを製作している最中に今回のガンプラのお話が来ました。急ぎ完成をめざして間に合わせる事が出来ました。
(このレンズの特徴は、ワイドで接写が出来、フォーカスがレンズ手前から無限迄合うと言う事です。今まででのレンズで1/144のガンプラを撮影するとワイドレンズだと小さすぎて寄り切れず、望遠で寄るとフォーカスが一点しか来ず小ささがそのまま出てしまいました)

Q. ガンプラファンへのメッセージ

ガンプラで撮影した今回のCMで、ガンダム世界の夢が大きく膨らませて楽しんでくれる事を願っています。

撮影監督:桜井景一

「地球防衛軍」「モスラ」「ゴジラ」等の東宝特撮にあこがれてこの世界に入る。「流星人間ゾーン(1973)」「ゴジラ対メカゴジラ」「日本沈没」等からはじまり「平成ゴジラ、モスラシリーズ」「TV特撮シリーズ」に携わり、最近作は「巨神兵東京に現る」「進撃の巨人」の特撮等、来年公開の「ゴジラ」の特撮にも参加予定。

秘蔵写真を特別に公開!


桜井撮影監督が保管していた貴重な約30年前のガンプラCMの撮影シーン。大規模なジオラマに注目!若かりし桜井撮影監督(写真左上:左側、写真右上:左側)や鈴木監督(写真右上:右から2人目)の姿も見える。

"新生-REVIVE-" HGUC RX-78-2 ガンダム PV (FULL SIZE Ver.)
"新生-REVIVE-" HGUC RX-78-2 ガンダム PV (CM Ver.)
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