今回は遂にMGキット化されたガンダムXを題材に、キットの魅力を活かし光沢表現での製作方法をご紹介いたします。
また、併せて1/100シリーズのガンダムレオパルドをアップデートする方向で製作し、同スケールのガンダムXと並べてみたいと思います。
また、併せて1/100シリーズのガンダムレオパルドをアップデートする方向で製作し、同スケールのガンダムXと並べてみたいと思います。
待望のMGとなったガンダムXを味わいつつ、楽しんで製作していきましょう!
MG 1/100 ガンダムX
パッケージ | 説明書には機体設定等のデータも収録されています。 |
今回使用するMGガンダムXのランナーです。 Aランナー センサー等はクリアーグリーンで成型されています。 |
Bランナー | Cランナー |
C2ランナー | Dランナー | Eランナー |
F1ランナー | F2ランナー | G1ランナー |
G2ランナー | H1、H2ランナー | I1、I2ランナー |
J1ランナー | Kランナー | Lランナー |
ポリキャップ | カラーシール、マーキングシールも付属します。 | リフレクターユニット用のミラーシートです。 |
仮組み
キットの仮組みをして構成を確認していきましょう。
頭部 | 頭部、胸部 | 腰部 |
腕部 | 脚部 | リフレクターユニットは中にミラーシートを入れ、クリアパーツを被せる構造になっています。 |
リフレクターユニットとサテライトキャノン | シールドバスターライフル、ショルダーバルカン、大型ビームソード、武装類の他にガロード・ランのフィギュアも付属します。 |
組み上がった状態です。 |
リフレクターユニットを開いたサテライトキャノン展開状態です。ミラーシート、クリアパーツにより美しく再現されています。 |
塗装
次に各パーツをペーパーで表面処理していきます。
成型上パーティングラインが入っている箇所もありますので、ペーパーをかけて消していきます。
各パーツを400~1000番のペーパー、スポンジヤスリで表面処理をしていきます。その後、サーフェイサーを吹き下地処理を行っておきます。 ※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。 |
各パーツを塗装していきます。 今回は光沢表現ということで、フレームパーツにクリスタルカラーを使用しました。 |
使用カラー フレーム色 グレーにクリスタルカラーを混ぜることで、独特の質感を出しています。 ※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。 |
本体色白 | 本体色青 | 赤(画像左上) ライフル等(画像右上) 黄色(画像左下) 黒(画像右下) |
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用 | |||
本体色白 | クールホワイト | 赤 | ハーマンレッド |
本体色青 | コバルトブルー60%+MSブルー20%+インディブルー10% | 黄色 | 黄橙色60%+キアライエロー40% |
フレーム色 | ニュートラルグレー90%+ダイヤモンドシルバー10%+サファイヤブルー少量 | 黒 | ウィノーブラック |
ライフル等 | ジャーマングレー60%+ミッドナイトブルー30%+ニュートラルグレー10% |
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
カメラアイには付属のシールを使用しました。 | 基本塗装が終わったらパーツを組み上げていきましょう。ブレストバルカンはスーパーアイアンで塗装しています。部品が小さいので紛失しないよう注意しましょう。 |
スミ入れはエナメル塗料の黒+グレーを使用しました。塗料は塗料1:溶剤3の比率で薄めて使用します。 | 全体のスミ入れが完了した状態です。乾燥後に溶剤をつけた綿棒などではみ出た箇所を拭き取っていきます。スミ入れの拭き取り忘れがないかチェックしておきましょう。 |
マーキングに付属のマーキングシールを使用していきます。 | 肩、サテライトキャノン等にシールを貼っていきます。マーキングシールは貼る前に水に少しつけることで、位置決めがしやすくなります。水分を綿棒で拭き取って、シールを固定しましょう。 |
マーキングシールに加えて、コーション類は別売りの水転写式ガンダムデカールも使用しました。MGユニコーンガンダム用、MGガンダムデスサイズ等を使用しています。 |
光沢トップコートの前にカメラアイ、クリアパーツ部をマスキングしておきます。 | トップコート乾燥後に、センサー部のグリーンのシールを貼っていきます。 |
MG 1/100 ガンダムX 完成!!
サテライトキャノン、リフレクターユニットを持つ独特のシルエットを見事に再現しています。各所のクリアパーツもキットの見所の一つです。 | ||
各部の画像です。製作、塗装の参考にしてください。 | ||
シールドバスターライフル、ショルダーバルカンを装備した状態です。 | ||
可動範囲も広く、様々なアクションポーズをとることができます。 | ||
キットにはアクションベース用の接続パーツが2種付属します。画像はバックパックに接続するパーツを使用しています。 ※アクションベース1は別売です。 | ||
大型ビームソードを装備した状態です。シールドバスターライフルはシールドモードにも変形可能です。 | ||
リフレクターユニットを展開したホバリングモードも再現可能です。 | ||
サテライトキャノン展開状態です。サテライトキャノンは基部の回転・接続アームの可動により、しっかり構えることができます。ガンダムXの特徴的なギミックを見事に再現しています。ミラーシート、クリアパーツで構成されたリフレクターユニットも非常に綺麗です。 | ||
1/100 ガンダムレオパルド
パッケージ ガンダムX放映当時のキットですが、プロポーション・ギミックを両立した好キットになっています。パーツ構成やギミックを活かしつつ、関節部の変更やスタイルを調整する方向で製作していきたいと思います。 |
まずはキットを仮組みしていきましょう。 頭部 |
胸部 ブレストガトリングが再現されています。 |
腰部 |
腕部 | 脚部 | インナーアームガトリング、ビームナイフ、セパレートミサイルポッド |
仮組みが完了した状態です。ガンダムレオパルドの重量感あるフォルムが再現されています。全身の武装も展開可能で、発射シーンを再現することができます。 |
メッキ落とし
メッキを落とす作業をする際には充分換気をして、手袋をするなどして注意して作業しましょう。
キットにはメッキ処理されたパーツがありますが、今回はこれを落として塗装表現していきます。 | まずシンナーで表面のクリアカラーを落とします。パーツを浸け過ぎると脆くなることがあるので注意しましょう。 | 次に食器用漂白剤を使用し、メッキを落とします。2~3分で落ちますので、状態を見ながら最後に流水で漂白剤を落とします。 |
改修工作
次に各部のディテールアップ工作に入ります。
フェイス部は「MG ゴッドガンダム」(別売)に交換していきます。レオパルドのDランナー14番パーツは基部を残してカットし、ゴッドガンダムのフェイス部を接着できるようにします。 | レオパルドBランナー3番パーツ裏の取り付け用ピンは干渉しないようにカットします。 | フェイス部を交換することで、精悍な顔つきになりました。 |
肩軸は一旦根元でカットして、やや斜め上方に向くように角度をつけて再接着します。これにより、肩の位置を上げて印象を大きく変えることができます。 | ショルダーミサイル部の赤いDランナー19番パーツはポリキャップをつける基部をかっとして、塗装後に赤いパーツをつけられるようにします。 | 腰のピンは一旦カットして「ビルダーズパーツHD MSサイトレンズ」の基部パーツを2個使用し3mmほどかさ上げします。 |
胴体のすき間には「MG ゴッドガンダム」Dランナー14番パーツと「HGUC ガンダムMk-Ⅱ 」Aランナー11番パーツを使用して目立たないようにします。 | MG ゴッドガンダムのパーツは下の2箇所の凸部を削り落とし、上下逆にしてピン基部に被せます。 | 太腿が上半身に比べやや細く感じられるので、1mmプラ板を挟み接着し、はみ出た部分を大まかにカットしておきます。乾燥後にヤスリでプラ板がはみ出た部分を削り整形しておきます。 |
全身に入っているモールドを一部埋めていきます。アルテコや瞬間接着剤を使用し、乾燥後にペーパーで整形しておきます。 | 各パーツにペーパー(400番~1000番)をかけ表面処理をしていきます。次にサーフェイサーを吹き、下地処理をしておきます。 ※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。 工作箇所の傷等があれば、ペーパーで直して修正しておきます。 |
塗装
下地処理が終わったら塗装に入っていきましょう。
使用カラー 本体色グリーン ※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。 |
フレーム色(画像左上) 胸、足首等(画像右上) 白(画像左下) 黄色(画像右下) |
赤 膝の三角のモールドはグリーン塗装後にマスキングして赤を塗ります。 |
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用 | |||
本体色グリーン | モウリーグリーン85%+MSブルー15%+インディブルー少量 | フレーム色 | ハーマンレッド95%+クールホワイト5% |
胸、足首等 | ミッドナイトブルー85%+ネービーブルー15% | 白 | クールホワイト |
黄色 | MSイエロー80%+黄橙20% | 赤 | ハーマンレッド95%+クールホワイト5% |
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
基本塗装ができたら、一旦組み上げて全体のバランスを確認します。黄色等マスキング箇所のリタッチも筆でしておきましょう。足首、インナーアームガトリングのダクト部には「ビルダーズパーツHD MSスラスター01」の内部パーツを使用します。ツインアイ部はスーパーファインシルバー→クリアオレンジで塗装しました。 |
部分塗装終了後、エナメル塗料のブラック+グレーで墨入れをしていきます。塗料をつけすぎるとパーツの隙間に塗料が入り込み、割れの原因になりますので慎重に塗っていきましょう。 |
ガンダムXとの比較画像です。腹部を延長したことで、サイズ差も目立たなくなりました。 | マーキングは水転写式のガンダムデカール(別売)を使用しました。MGユニコーンガンダム用、MGガンダムデスサイズ用、MGガンダムエピオン用を中心に使用しました。MGガンダムX付属のマーキングシールも一部使用して、統一感を出しています。 | ツインアイ部をマスキングしてつや消しクリアーでトップコートをしておきます。頭頂部のカメラや右肩のセンサーにクリアーグリーン、クリアオレンジで塗装したオーロラシールを貼って完成です。 |
1/100 ガンダムレオパルド 完成!!
重量感溢れる無骨なシルエットが魅力の機体です。フェイス部の交換や肩関節、腹部の改修で、より力強いシルエットになりました。 | ||
各部の画像です。製作、塗装の参考にしてください。 | ||
ショルダーミサイルの発射状態です。 | 胸部のブレストガトリングもカバー開閉で再現されています。 | |
左脚にセパレートミサイルポッドを装備。 | 膝のホーネットミサイル、セパレートミサイルポッドの発射状態です。 | |
右脚に収納されているビームナイフを装備。 | 右腕にはグレネードランチャーを装備。前後にスライドし、発射時を再現可能です。 | |
バックパックにアームで繋がれたインナーアームガトリングを左腕に装備。ガンダムレオパルドの特徴的な武装です。 | ||
全身の武装を開放した状態です。全ての武装を再現できることもこのキットの魅力の一つです。 | ||
MGガンダムXとの揃い踏み。アップデートする改修で、最新キットと並べても見栄えのする作品に仕上がりました。同スケールで並べることにより、ガンダムXの世界観をより深く楽しむことができます。 | ||
ガンダムXのサテライトキャノン展開状態とガンダムレオパルドの射撃状態で、圧巻の構図になっています。 | ||
製作後記
今回は待望のMG化となったガンダムXと1/100ガンダムレオパルドの製作をご紹介しました。
ガンダムXはキットの特性を活かし、光沢表現で特徴的なサテライトキャノン展開状態をより綺麗に見栄えがするように製作しました。 ガンダムレオパルドはキットのギミックやパーツ形状を活かして、関節部の改修等でアップデートする方向で製作しました。 異なるアプローチでの製作で、1/100スケールでガンダムXシリーズの機体を再現。同スケールならでは並べたときの充実感はガンプラ製作の醍醐味でもあります。旧キットは最新キットに比べると手を入れる部分が多いかもしれませんが、それだけキットに向き合い、味わうことができるとも言えると思います。ガンダムXの1/100シリーズはエアマスター、ヴァサーゴ等もありますので、製作に挑戦してみてはいかがでしょうか。 最新のキットから昔のキットまで、お好きな機体、お好みのアプローチでガンプラの楽しみ方はどこまでも広がります。 ※ABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。 ▼今回の作例には以下のキットを使用しています
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