今回はHDリマスター化で再び盛り上がりをみせているガンダムSEEDシリーズより、1/100プロヴィデンスをMGキットとのミキシングでアップデートしていきたいと思います。
物語クライマックスの敵機体として根強い人気を持つプロヴィデンスガンダムを、ミキシング製作でMG準拠のスタイルに製作していきたいと思います。
今回も楽しんで製作していきましょう! 今回使用する「1/100 プロヴィデンスガンダム」
パッケージです。 | 説明書には各種設定が掲載されています。完成品写真を見て、製作のイメージを固めていきましょう。 | パーツのランナー状態です。 Aランナー |
Bランナー | Cランナー | Dランナー |
Eランナー | Fランナー | Gランナー |
ポリキャップ、シールと付属の「ラウ・ル・クルーゼ」フィギュアです。 | それではキットを仮組みしていきましょう。 頭部完成画像 |
胸部完成画像 | 頭部、胸部完成画像 | 頭部、胸部完成画像 |
腕部完成画像 | 腰部完成画像 | 脚部完成画像 |
バックパック画像 | 武装はビームライフルと複合兵装防盾システムが付属します。 |
仮組みが完了した状態です。プロヴィデンスガンダムの重厚なフォルムが再現されています。 |
ミキシングの工作を進めていきましょう
ミキシングで使用するMGフォースインパルスガンダム(別売)のパッケージです。 | 1/100とMGフレームの比較です。MGの方は若干頭身が高いのが分かります。 今回はMGフォースインパルスガンダムの外装も一部使用し、ミキシング製作を行っていきます。 |
MGキットならではのフレームを活用し、プロヴィデンスガンダムのプロポーションを変更していきます。 |
ここから各部の工作に入っていきたいと思います。 足首はボールジョイントの径が同じなので、MGのフレームと直接繋ぐことができます。 |
スネ部分はフレームが入るよう、プロヴィデンスガンダムのスネパーツの中にはめ込み用ピン等をカットしスペースを設けます。 |
胴体はフレームの肩軸部分のクリアランスを確保する為、プロヴィデンスガンダム胴体パーツ(Aランナー22番パーツ)の肩軸及び凸モールドになっている箇所をカットします。 | プロヴィデンスガンダム胴体後側パーツ(Aランナー19番パーツ)はフレームと干渉するはめ込み用ピン部をカットします。 | 同様に前側パーツ(Aランナー22番パーツ)もはめ込み用ピン部をカットします。 |
頭部はフェイス部分をフォースインパルスガンダムのパーツに変更します。フォースインパルスガンダムのフェイスパーツ(Eランナー12番パーツ)裏のはめ込み用ピンはカットしておきます。 | プロヴィデンスガンダムの頭頂部カメラパーツ(Aランナー6番パーツ)ははめ込み用ピン部でカットし、上側のレンズ部分のみ使用します。 | 頭部の工作が完了した状態です。アンテナパーツもペーパーをかけ鋭くしておきます。 |
パーツを合わせる段階の工作ができましたので、一度バランスを確認しておきます。工作前と比較して頭身も上がり、スマートなプロポーションになりました。 |
次は細部の工作に入っていきます。 胸部フレーム中央の干渉する箇所(赤い印の部分)をカットします。また、肩軸はスライドさせ広げた状態にしておく為、3mm角棒を6mmの長さにカットしたものを挟み込んでおきます。 |
胸部の工作が完了した状態です。 |
肩部分は接続用にフォースインパルスガンダムIランナー4番パーツを使用します。軸部分には4mmパイプをはめ込み接着面を確保しておきます。 | 腰前部のアーマーは軸部分を延長し、フレームに合わせます。ボールジョイントの軸を根元でカットし、4mmパイプを2mmの長さにカットしたもので延長します。 | 軸部分を延長した状態です。 |
腹部が他の部分に比べて若干細く見えるので、左右にフォースインパルスガンダムGランナー26、27番パーツを加工したものを貼り幅増しします。 | プロヴィデンスガンダム腰部後側パーツ(Eランナー5番パーツ)はフレームと干渉する為、図のようにカットしておきます。また、フレームとの接続用に3mm角棒を6mmにカットしたもの×2本を埋め込んでおきます。 | 腰部フレーム前側は図のようにはめこみ用ピン部を3mmカットしておきます。 |
腰部後側も図のように軸受け上部と、はめこみ用ピン部を2mmカットしておきます。 以上でミキシング細部の工作は完了です。 |
各パーツにペーパー(400番〜1000番)をかけ表面処理をしていきます。成型色ヒケは生じているパーツがありますので、パテ等で埋めておきましょう。 | 細部の工作、表面処理が完了した状態です。 |
1/100キットから大きく印象が変わったのが見て取れます。 |
次にスジ彫り、プラ板工作でディテールアップをしていきましょう。 まずは1/100キットのパーツにスジ彫りでモールドを加えて密度感を高めていきます。スジ彫りを加えるパーツに、シャープペンでラインを書いていきます。 |
今回スジ彫りのガイドとして、プリンター印刷用の透明シールラベルを使用しました。透明なので、スジ彫りを行うラインも確認しながら作業することができます。 | スジ彫りには0.15mmのタガネを使用しました。最初に軽くなぞってあたりをつけ、徐々に深く彫っていくようにしましょう。 |
スジ彫り後は溝に残った削りカスをしっかり取り除いておきます。工具はタガネの他に、ニードル、エッチングノコなどスジ彫りする箇所に応じて使い分けをするとよいでしょう。 | スジ彫りに加え、3mm幅のプラ平棒を細切りしたチップを貼りモールドを加えていきます。 | スジ彫り、プラ板でのモールド追加により、密度の高いパーツになりました。 |
次は胸のダクトパーツにプラ板をカットし段モールドを追加していきます。 | まずマスキングテープを胸のダクトパーツに貼り、追加するモールドのアウトラインを下書きします。次に書き込んだマスキングテープを0.3mmプラ板に貼り、丁寧に切り抜いていきます。切り抜いたプラ板はペーパーをあて、カットした断面を整面しておきましょう。 | 襟パーツにスジ彫り、モールドを加えた状態です。目立つ部分なので丁寧に進めていきましょう。 |
次目立つ部分なので丁寧に進めていきましょう。 | 足首部分にも0.3mmプラ板を切り抜いたものでモールドを追加しました。 | 各部も全体のバランスを見ながらディテールアップしていきましょう。 作業が完了した頭部、胸部の画像です。 |
腕部画像です。 | 腰部フレームと装甲パーツに隙間ができるので、プラ平棒で隙間を見えないようにしておきます。 | 腰部画像です。 |
脚部画像です。 | バックパック画像です。 |
一度組み上げて全体をチェックしておきます。モールドが加わり、より密度の高いフォルムになりました。 |
次にサーフェイサーを吹き、下地処理をしておきます。※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。 |
下地処理が終わったら塗装に入っていきましょう
本体色グレー1 ※ABS樹脂パーツは塗料をつけると割れるおそれがあります。ご注意ください。 |
スネパーツ、腰前部パーツはマスキングで色を2、3層に分けていきます。これにより1パーツでも複数パーツの組み合わせのように見せることができます。 | 本体色グレー2 |
フレームパーツ塗装後、スネパーツに接着しマスキング処理をしておきます。 フレームパーツ1 スネ、肩パーツはマスキングをして本体色グレー3を塗装します。 |
本体色グレー3 | 赤(画像左上) 青(画像右上) フレームパーツ2(画像左下) ダークグレー(画像右下) |
スネ、ダクトパーツ(画像左上) 胸部パイプ等(画像右上) バックパックノズル等(画像左下) 黄色(画像右下) |
プロヴィデンスガンダムは後背部に重心が寄るので、足首に板錘を入れて立ちポーズをとりやすいようにしておきます。板錘は釣具店などで購入することができます。 | ドラグーンの銃身、ノズル部分はそれぞれメッキシルバー、スーパーアイアンで筆塗りします。 |
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用 | |||
本体色グレー1 | クールホワイト85%+ニュートラルグレー10%+ガルグレー5%+MSパープル少量 | 本体色グレー2 | 「本体色グレー1」90%+石垣色10% |
本体色グレー3 | 本体色グレー2 90%+ニュートラルグレー10%+ジャーマングレー少量 | フレームパーツ1※ | ニュートラルグレー85%+MSグレージオン系10%+ジャーマングレー5% |
フレームパーツ2 | ニュートラルグレー85%+MSグレージオン系10%+ジャーマングレー5% | ダークグレー | ジャーマングレー90%+ニュートラルグレー10% |
赤 | ハーマンレッド95%+クールホワイト5% | 青 | ブルー85%+ネービーブルー10%+MSブルーZ系5% |
スネ ダクトパーツ | スーパーアイアン | 胸部パイプ等 | スーパーアイアン95%+ウィノーブラック5% |
バックパックノズル等 | スーパーファインシルバー | 黄色 | MSイエロー90%+黄橙色10% |
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
ツインアイ部はスーパーファインシルバー→クリアグリーン+蛍光グリーン少量で塗装。 頭頂部カメラはスーパーファインシルバー→クリアイエローで塗装しました。 部分塗装終了後、エナメル塗料のブラック+グレーで墨入れをしていきます。塗料をつけすぎるとパーツの隙間に塗料が入り込み、割れの原因になりますので慎重に塗っていきましょう。 |
今回デカールは水転写式のガンダムデカール MGストライクノワール用を中心に使用しました。 デカールは各部のバランスを見ながら、丁寧に貼っていきましょう。デカール貼付け後はマークセッターでしっかり固定しておきます。 |
デカール貼付けが完了した状態です。この後、ツインアイ部をマスキングしてつや消しクリアーでトップコートをしておきます。 | トップコートが済んだ状態です。 |
頭頂部のカメラパーツをつけていよいよプロヴィデンスガンダムの完成です!!全体のバランスも確認しておきましょう。 |
1/100 プロヴィデンスガンダムの完成です
MGフォースインパルスガンダムのフレームと外装を使用することで、スタイリッシュ且つ無骨なスタイルに仕上がりました。 | ||
スジ彫り等のディテールアップで、視覚的にも密度の濃いものになっています。 |
頭部アップ画像です。 |
ユーディキウムビームライフルと複合兵装防盾システムを装備。 | ||
両武装のセンサー部にはクリアグリーンで塗装したオーロラシールを使用しています。 |
MGのフレームを内蔵しているので可動範囲も広く、様々なアクションポーズをとることが可能です。 |
アクションベースを使用すれば、劇中で印象的だった空間戦闘をイメージしたポージングが可能です。 ※アクションベース1クリアは別売りです。 | ||
複合兵装防盾システムにビームサーベルを装備した状態です。 |
製作後記
今回は1/100プロヴィデンスガンダムとMGフォースオンパルスガンダムのフレーム、一部外装をミキシングし、MG風のスタイルにアップデートしてみました。
1/100キットのパーツ形状を活かしつつ、MGのフレームで頭身を上げることによってスタイリッシュなフォルムの作品に仕上がりました。 ガンダムSEEDのクライマックスに登場する印象的な機体を、ミキシング、ディテールアップにより特徴的な作品にアップデートできたのではと思います。
MG化されていない機体をミキシング製作で作り上げる楽しみ方をご紹介しました。 ※ABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。 ▼この作例には以下のキットを使用しています
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