パーツの合わせ目を消す 協力:電撃ホビーマガジン編集部
パーツの合わせ目を消すには、まず接着剤でスキ間を埋める。
プラモデル用の接着剤にもいろいろあるが、粘度の高いもの、流し込みタイプ、そして瞬間接着剤使った方法を紹介しよう。

パーツに接着剤を塗る
プラモデル用接着剤は、プラスチックを溶かして接着するもの。まずはビンに付いているハケで、貼り合わせるパーツの片方に接着剤を塗る。

合わせ目に接着剤を二度塗りする
もう片方のパーツにも接着剤を塗る。ひと通り塗り終えたら、合わせ目のプラスチックがしっかりと溶けるように、もう一度両方のパーツに接着剤を塗っておこう。

パーツを貼り合わせる
両方のパーツに接着剤を塗り終えたら10~20秒待ち、パーツを貼り合わせる。接続ピンに合わせてしっかりとはめ込んで、パーツとパーツの間にスキ間ができないよう注意する。

パーツをしっかりと押し付つける
合わせ目から接着剤がはみ出すくらい、しっかりとパーツ同士を押し付ける。この「接着剤のはみ出し」は、パーツ表面に残るようにしておく。

ひと晩以上放置する
はみ出しを残したまま接着剤が硬化した状態。接着剤で溶けたプラスチックは硬化するまでに時間がかかるので、ひと晩以上は触らないようにすること。
 

パーツ同士のスキ間に流し込む
「流し込みタイプ」の模型用接着剤を使う場合は、パーツとパーツを先に組み立て、わずかにスキ間(合わせ目)が空くようにしておく。そのスキ間に接着剤を流し込んでいく。

場所を変えながら流し込む
ハケの先をパーツのスキ間に付ければ、毛細管現象により接着剤が流れ込んでいく。接着剤は一度に大量に流し込もうとせずに、場所を変えて少しずつ流し込むようにする。

他の部分に流れないように注意
場所を変えて接着剤を流し込むのは、流し込みタイプの接着剤は流動性が高く、大量に塗布するとモールドなどに流れ込む危険があるからだ。

パーツを押し付ける
パーツの合わせ目にスキ間なく接着剤を流し込んだら10~20秒待ち、接着剤がはみ出るようにパーツ同士をしっかりと押し付ける。

パーツを固定して硬化を待つ
スキ間から接着剤がはみ出した状態のまま、接着剤が硬化するのを待つ。この時、パーツが離れてしまわないように、クリップなどでパーツを固定しておくといい。
 

合わせ目に流し込む
瞬間接着剤を使う場合も、パーツとパーツを先に組み立てておき、スキ間(合わせ目)に瞬間接着剤を流し込む。瞬間接着剤も一度に大量に塗ろうとしないで、少しずつ塗っていく。

スキ間はあまり作らないように
瞬間接着剤の場合は、パーツとパーツをしっかりとはめ込み、スキ間があまりできないようにしておく。
 

一方のパーツにハケで塗る
粘度が高く、ハケ塗りするタイプの瞬間接着剤もある。その場合はまず一方のパーツに瞬間接着剤を塗布する。塗り漏らしがないように注意しよう。

もう一方のパーツにも手早く塗る
もう一方のパーツにも瞬間接着剤を塗布する。瞬間接着剤は硬化時間が早いので、両方のパーツに接着剤を塗る時間が、できるだけ短くなるように手早く作業する。

パーツを貼り合わせる
パーツ同士を貼り合わせ、瞬間接着剤をはみ出させる。模型用接着剤のときも、瞬間接着剤のときも、はみ出した接着剤には手を触れないように注意しよう。

接着剤のはみ出しを削る
接着剤のはみ出し部分も紙ヤスリで削り落す。持ちやすいように折った紙ヤスリを、パーツの曲面に合わせて削る。

スキ間が埋まった状態
削り作業を終えた状態。合わせ目がうっすらと確認できるが、接着剤でスキ間がしっかりと埋められている。
 

デザインナイフで大まかに削る
こちらは流し込み用の接着剤を使った合わせ目だが、接着剤のはみ出し量が多いときは、ヤスリで削る前にデザインナイフであらかじめはみ出し部分を切り落としておく。

ヤスリで削る
その後ヤスリがけを行い、残った接着剤を削り落していく。パーツの平面ならヤスリスティック、曲面なら紙ヤスリと、場所によって道具を変えていくといい。

合わせ目が消えた状態
ヤスリがけで接着剤を落とした状態。こちらも合わせ目が消えているのがわかる。もしスキ間が残ったりモールドを削ってしまったりした場合は、次のページで紹介する方法を試してみよう。

合わせ目に残った瞬間接着剤を削る
瞬間接着剤で貼り合わせたパーツの合わせ目も、基本的には同じ作業で消していく。パーツに残った瞬間接着剤をヤスリで削る。

細かいパーツは紙ヤスリで削る
紙ヤスリで曲面に合わせて削り落す。写真のような細かなパーツを削る際には、紙ヤスリを折り曲げて、角を使って削っていくといい。

合わせ目が消えた状態
紙ヤスリをかけるときは、合わせ目部分やゲート部分などの一部だけを削ろうとせず、できるだけ、「パーツの面全体」を削っていくようにする。
パーツ加工=塗装への道!
ここで紹介している合わせ目を接着する方法は、パーツの表面にキズを残してしまうため、最終的に塗装が必要になる。
クリアーを吹き付けることで全体的にツヤを整えてキズを目立たせなくするか、最初から塗装を前提で作業するかのどちらかというわけだ。
いずれにしても、塗った後に合わせ目などの消し忘れを発見しないよう、丁寧に作業しておこう。