HG スコープドッグ 塗装してみた編

TVアニメ放送開始から40周年を迎えた『装甲騎兵ボトムズ』より、スコープドッグが広範囲の可動ギミックを搭載し待望のHG化!
遂に発売となったHGスコープドッグ。

今回はHGスコープドッグと拡張パーツセット1・2を「塗装してみた編」として、ウェザリング塗装で仕上げていきたいと思います。エアブラシを使用したエアブラシ塗装から、水性ウェザリングペイントでのウェザリング塗装をご紹介。ボトムズの世界観をイメージしたミリタリー感のあるスコープドッグにしていきたいと思います。ウェザリング塗装をこれから始めたいという方にも、手軽にできる塗装方法をご紹介しております。HGスコープドッグの魅力を更に引き出す塗装編、是非お楽しみください!

HG スコープドッグの基本塗装

まずはランナーからパーツを切り出していきましょう。
“二度切り”と呼ばれる方法で、最初はゲートから少し離れた場所でランナーからカットします。

次にパーツから残ったランナーを切り離します。
この方法でパーツのゲート跡の白化やへこみを抑えやすくなります。

切り出したパーツにペーパーをかけてヒケやパーティングラインを消していきます。
各パーツを400~1000番のサンドペーパー(紙ヤスリ)・スポンジヤスリで表面処理をしていきます。

表面処理が終わったパーツには下地も兼ねて水性ブラックサーフェイサー1000を吹いておきます。
スコープドッグ本体は“黒立ち上げ”と呼ばれる塗装で重厚感を出していきます。※このサーフェイサーはABS樹脂に塗装した際、割れる場合がありますので注意してください。

黒で下地をつくったパーツにホワイトでグラデーションを入れつつ塗装していきましょう。エッジやパーツの角に向かって黒が残るようホワイトを吹き付けます。使用カラー: ホワイト

ここから本体色の塗装に入っていきます。
黒とホワイトの下地を活かすため、水性ホビーカラー用うすめ液の希釈は塗料1:うすめ液2で薄めにしてあります。使用カラー: カーキグリーン80% + ホワイト20%

本体のライトグリーン部分も同じく塗装していきます。使用カラー: ホワイト60% + よもぎ色40%

乾燥したパーツを組み上げて、グラデーションのバランスを確認してみます。今回は24時間程乾燥時間をとりました。

本体の塗装ができた状態です。本体ブルーグレー部分: ミディアムブルー50% + ホワイト30% + カーキグリーン20%本体シルバー部分: シルバー

頭部バイザーのレール奥に見える箇所はジャーマングレーで塗装しました。

拡張パーツセット1も塗装。
コクピットのパイプ部分は筆塗りで塗り分けました。
シートのブラウンは成形色を活かしています。コクピットグレー: ニュートラルグレー80% + ホワイト20% + モンザレッド少量

ヘビィマシンガンやソリッドシューターの合わせ目は瞬間接着剤で埋め、400番~1000番のサンドペーパーで消しておきます。サーフェイサーを吹いて合わせ目が消えているか確認しておきましょう。

デカールを貼ってみよう

塗装ができた本体に拡張パーツセット2に付属するデカールを貼っていきます。

胸部にアストラギウス文字のナンバーのデカールを貼っていきます。貼るマークを大きめに切り出して、ぬるま湯に3秒程浸しピンセットで引き上げます。台紙からデカールがすべるようになったら、表を上にしてすべらせながら貼っていきます。

綿棒などで余分な水分を拭き取り、水転写デカール用接着剤で固定させます。乾くまで手を触れないよう注意しましょう。

胴体にデカールを貼った状態です。
機体の情報量が上がったのが分かります。

機体の各部分にデカールを貼った状態です。
▼武器類使用カラーダークブルー: コバルトブルー90% + パープル10% + ブラック少量ライトグレー: すみれ色60% + ホワイト30% + レッドブラウン10%ソリッドシューター: カーキグリーン80% + ホワイト20%

ウェザリングをしてみよう

デカールが乾燥したら、次はウェザリングをしていきましょう。

今回ウェザリングには水性ウェザリングペイントを使用しました。まずはベーシックブラックにウォッシュアンバーを少量足したもので全体にフィルタリングをしていきます。

専用うすめ液でサラサラな状態に薄めておきます。

薄めた塗料を筆で全体に塗っていきます。

塗料が乾く前に丸めたティッシュペーパーやキッチンペーパーで拭き取っていきます。軽く丸めたペーパーでポンポンと軽くたたくように拭き取ってあります。細かい箇所はうすめ液をつけた綿棒で拭き取るとよいでしょう。
右側がフィルタリングをした状態です。
薄く汚しをかけると同時に、スミ入れの効果も出ています。

各部にフィルタリングをしていきます。デカールの鮮やかだった黄色もくすんだ色味になり本体に馴染んでいます。
足首周辺にはミディアムマッドを使用しました。ドット状に筆で塗料を点付けし、うすめ液をつけた筆でのばしていきます。

続いてファインダストで奥まった箇所に薄く埃汚れを加えていきます。溝や奥まった箇所に筆で少量を点付けします。

うすめ液をつけた筆で伸ばしていきます。今回は稼動している機体のイメージで、埃汚れは少なめにしました。

次はナチュラルラストで錆表現を加えていきます。こちらも装甲の溝や角の部分に筆で少量点付けします。

うすめ液をつけた筆で伸ばしていきます。縦方向に伸ばし雨垂れのイメージで錆色を残しました。

水性ウェザリングペイントで全身に汚しを入れた状態です。

アクセントでシルバーを使用しチッピングを加えました。細筆で装甲のエッジや擦れそうな箇所をイメージして、細かくシルバーをつけていきます。表面に筆先が少し触れるぐらいのイメージで、あまり塗料をつけすぎないようにしましょう。

武器類にはシルバーでドライブラシも加えてみました。
塗料をつけた平筆をティッシュペーパー等で塗料が掠れるぐらいまでぬぐって、エッジ部分で筆を軽く擦るイメージで剥がれ表現を加えました。

全体にチッピングを加えた状態です。これでウェザリング作業は完了。
仕上げ作業に入っていきます!

仕上げをしよう

トップコートには水性プレミアムトップコートを使用しました。一度に多く吹き付けないように、軽く2~3回程吹くとよいでしょう。

トップコートが乾燥したら、ターレットレンズに3Dメタリックシールを貼っていきます。ピンセットを使って、シールをレンズに貼っていきます。

パイロットフィギュアは筆塗りで塗装しました。本体レッド: オレンジ90% + モンザレッド10%本体ブラウン: ココアブラウン70% + ウッドブラウン30%グリーン: エメラルドグリーングレー: ニュートラルグレーアーマーマグナム:ジャーマングレー

塗装作業は以上で終了。
いよいよHGスコープドッグの完成です!

塗装完了!

HG スコープドッグの完成画像です。黒立ち上げ塗装、そして水性ウェザリングペイントによる汚し塗装を加えた重厚感ある仕上がりになりました。
各部アップ画像。埃、錆表現とシルバーで加えたチッピングにより、ぐっと引き締まりました。
そのまま組んだ状態のスコープドッグとの比較画像です。ウェザリングやデカールによって、印象がかなり変わるのがよく分かります。
ヘビィマシンガンを装備。HGスコープドッグの可動域を活かしたアクションポーズが楽しめます。

拡張パーツセット1に付属するエフェクトパーツでローラーダッシュを再現。

拡張パーツセット1に付属するコクピット再現ボディパーツと握り拳のハンドパーツをつけた状態です。

バイザーオープン状態。

ハッチを開けて内部コクピットやパイロットフィギュア(座り)を楽しむこともできます。

ハッチオープン状態での降着機構。

ヘビィマシンガン改を装備。

ソリッドシューターを装備。

ショルダーミサイルガンポッドを装備。

豊富な武装を組み合わせて、様々なポージングを楽しむことができます。

パイロットフィギュア(立)と並べて。
パイロットと並べることでスコープドッグにドラマ性がより出て、ボトムズの世界観を演出することができます。

HGスコープドッグと拡張パーツセットを是非お楽しみください!

今回はHG スコープドッグと拡張パーツセット1・2をウェザリング塗装で仕上げる製作方法をご紹介しました。

HG スコープドッグと拡張パーツセットは組み立てやすいパーツ構成で、塗装もしやすいキットになっております。今回のようにウェザリング塗装で重厚感ある仕上がりにするなど、塗装で自分好みの機体に仕上げるのもプラモデルの醍醐味のひとつです。また、手軽に使える水性ウェザリングペイントは、キットの良さを活かし成型色フィニッシュでも楽しめるので楽しみ方は様々です。お好みのアプローチでボトムズの世界はどこまでも広がります。
皆さまも是非HG スコープドッグ製作を楽しんでみてください!

※こちらのページの情報は2023年12月21日現在のものです。使用した、工具、塗料等につきましては仕様等変更になる可能性がございます。

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