MG V2ガンダム Ver.Ka 開発担当インタビュー
いよいよ発売となる「MG V2ガンダム Ver.Ka 」開発秘話を本アイテムを含め、これまで幾多の「Ver.Ka」アイテムを手がけてきたバンダイ ホビー事業部の岸山が語ります。
- 2010年実施したMG化希望ランキング1位のV2ガンダムなぜ5年後に商品化に至ったのか。
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2、3位のジ・O、ダブルオーライザーはすぐに実現して、ヴィクトリーガンダムVer.Kaが発売されて、皆さん次はV2が……と思ったのではないでしょうか。
私は『Vガンダム』放映当時は商品開発担当をしていましたが、1/100スケールでは差換え式の変形で、1/60をしてなんとかきちんと変形を実現できたものの形状が犠牲になり……と苦い記憶がありました。ようやくMGのヴィクトリーガンダムVer.Kaでプロポーション再現と変形の両立をクリアできた後で、そこで次はもちろんV2をという話が出たものの、やはり1/100スケールでの商品化となると、技術的難題が山積みで無理……って(苦笑)。
1/60の反省もあり、プロポーションをしっかり満足できるものにさせつつ、頭をどう収めるのかが一番の課題でした。もちろんあの拡張装備に関しても皆さんイメージされるポイントかと思いますので、当然その商品化も前提として検討しています。後ほどご紹介しますのでお待ちください(笑)。 - プロポーションと変形の両立をどのように実現したのか
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広い可動域を実現させながら各変形機構もしっかりと再現しています。また、変形部分にはロック機構を設けてMS時の可動が崩れないようにするなど細々とした工夫をしています。課題の頭部収納ギミックは1/60のようにエレベートする形ではなく後ろに頭が倒れて入り込む仕組みを採用しています。実は頭が上下高より前後幅のほうが薄く、スマートに収納することができ、プロポーションへの影響を最小限に抑えることに成功いたしました。機首も折りたたんで風防カバー内に収まることができ、これらが仕込まれているコア・ファイターひとつ見ても仕掛けの塊です。
Ver.Ka開発中はいつも都内でカトキさんと修整のやり取りをするのですが、V2のデザインでは豊かなラインの再現を目指す上で、それだけでは意思の疎通が難しい部分がありまして、カトキさんから申し出があって静岡までお越しいただきました。そういったエピソードを含め、開発の労力は今まで以上にかかっていると思います。組立説明書にはカトキさんのインタビューが掲載されており、93年当時の温度感や今回のトライアルの様子が語られています。仕掛けの面はバンダイが頑張り、形のニュアンスはカトキさんが「こういう感じ」って試作にパテを盛り削りして整えていったことなど、今までにない取り組み方をしています。それと、可動の際に隙間が目立たぬように内側のメカが見える作りはカトキさんと拘った部分ですね。MGの内部パーツってせっかく外装と別の成形色になっているのに、外装被せて隠れるのはもったいないじゃないですか。。「裏方のパーツもちゃんと作ってますよ~」という部分が見せられればと思い、拘ってみました。 - プレミアムバンダイで発売している光の翼について
- これは別売りになりますけど。プレミアムバンダイよりクリアブルーとクリアピンクのタイプをセットした商品が登場します。劇中での2パターンの配色を再現しています。。もうミノフスキー・ドライブ部分にそのまま取り付けていただくだけの仕様で、エンジェル・ハィロゥでの決戦再現もバッチリです(笑)
- 気になる「あの拡張装備」について
- V2ガンダムと言えば、やはり「アサルト」と「バスター」、さらに両方を装備した「アサルトバスター」は商品化においては大前提だと考えています。ただ、そもそも難易度が高かったV2。アサルトバスターの開発においても全体のボリューム感が破綻しないようにまとめることが、ひとつ慎重に行きたい部分ですね。もちろんこの形態を再現することを十二分に考慮してV2を作ったのですが、実はまだ一点だけ悩みがあります。バスターとアサルトの背面の接続部分が不明瞭で、どういった解釈をし、ギミックとして落とし込んでいくか、仕様を考え中です。パーツ外して付け替えるといった換装式にすれば解決できそうなのですが、映像を確認すると困ったことにそうしていないんですよ(苦笑)。なので、そこを逃げずに再現できる妙案を練らねばと思っています。。妥協はしたくないので、うーん、しばらくお時間はいただくと思います。V2ガンダムVer.Kaを楽しみながら、のんびり待っていてほしいですね。
次回はカトキ氏のインタビューを公開予定!
さらに、開発担当者のレビュー動画も12月22日公開予定!
お楽しみに!
さらに、開発担当者のレビュー動画も12月22日公開予定!
お楽しみに!