今回は30年の時を経てHGキット化となったHGUCジュアッグ(ユニコーンVer.)を使用し、
MSV版設定画の迷彩カラーで製作していきたいと思います。

往年のガンプラブームに思いを馳せつつ、最新キットを脚の可動化・迷彩塗装にポイントを置いて製作していきます。

今回も楽しんで製作していきましょう!
 今回使用するHGUC ジュアッグ(ユニコーンVer.)
パッケージです。 説明書には各種設定が掲載されています。詳細な設定やガンダムUC劇中での活躍など、読み応えのあるものになっています。 パーツのランナー状態です。
Aランナー
Bランナー Cランナー Dランナー
Eランナー ポリキャップ・リード線 シール・マーキングシール・モノアイシールドが付属します。
 キットを仮組みしていきましょう
特徴的なノーズ部は、リード線接続により可動できます。 頭部完成画像
モノアイも内部パーツを動かすことで左右に動きます。
胸部完成画像
バックパック完成画像 腕部完成画像 脚部・腰部完成画像
仮組みが完了した状態です。
 
ノーズ部や、3連装ロケットランチャーも可動し、様々なアクションポーズをとることができます。  
 工作に入っていきたいと思います
脚部の蛇腹部分を変更し、可動できるようにしていきます。
HGベアッガイまたはHGUCアッガイ(別売)の腕延長用パーツを使用します。今回はベアッガイのパーツを使用しました。
ジュアッグ脚部パーツの接続軸、及びボールジョイントをエッチングノコ等でカットし使用します。
接続軸はベアッガイDランナー15パーツのボールジョイント部をカットしピンバイスで開口、ジュアッグの接続軸を埋め込み接着します。
ジュアッグのボールジョイント部分は脚の下部にあたるパーツに接着します。
脚部の工作が終わった状態です。可動範囲も広がりました。
各パーツ400〜800番のペーパーで表面処理を行い、腕部・脚部の合わせ目も消しておきます。
次にサーフェイサーを吹き、下地処理をしておきます。※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂は割れる場合がありますので注意してください。
 下地処理が終わったら塗装に入っていきましょう
今回はブラウン・グリーン・イエロー系の塗料で迷彩を施していきます。
※ABS樹脂パーツは塗料をつけると割れるおそれがあります。ご注意ください。
フレーム色グレー(左)
バーニア(右)
バックパックの動力パイプもスーパーアイアンで塗装し、マスキングしておきます。
外装パーツは剥がれ表現用に、下地にスーパーアイアンを塗装しておきます。
全体を迷彩の1色目で塗装した状態です。
下地のスーパーアイアンが薄く見える部分を残す等、濃淡をつけて塗装しておきます。
迷彩2色目からは筆塗りで塗装していきます。塗料1:溶剤3の割合で薄めに希釈し、何回かに分けて塗り重ねていきます。迷彩のパターンは設定画を参考に塗装していきます。 迷彩2色目の塗装が終わった状態です。この時点で筆ムラができる箇所もありますが、仕上げの作業で目立たなくなります。
迷彩3色目を塗った状態です。 迷彩4色目を塗った状態です。
背部は設定画の迷彩パターンを考慮して塗っていきましょう。 迷彩塗装した箇所は、溶剤をつけた筆で境界を軽くぼかしておきます。
【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用
フレーム色 ジャーマングレー バーニア、下地スーパーアイアン
迷彩1色目ウッドブラウン 迷彩2色目レッドブラウン70%+マホガニー30%
迷彩3色目MSディープグリーン75%+オリーブドラブ25% 迷彩4色目MSイエロー80%+MSディープグリーン20%
※ラッカー系塗料はABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。
次にデカールを貼っていきます。
水転写式ガンダムデカールのHGUCジオン軍MS用1、MG量産型ザクVer2.0用等を使用し、MSVテイストのマーキングを施してみました。
デカールはマークセッターでしっかり固定しておきます。
デカール貼り作業が終わった時点で一旦つや消しトップコートを吹いておきます。トップコートを吹くことにより色のトーンも落ち着き、筆ムラも目立たなくなります。
トップコートが乾燥した後、ウェザリングをしていきましょう。
ます全体にウォッシングをしていきます。つや消しブラック+グレーを【塗料1:溶剤3】の比率で薄めて使用します。溶剤は揮発性の高いペトロール(油彩用溶剤)を使用しました。
薄めた塗料をパーツ全体に塗っていきます。塗料をつけすぎるとパーツの隙間に塗料が入り込み、割れの原因になりますので慎重に塗っていきましょう。
次に綿棒・ティッシュなどで塗料を拭き取っていきます。拭き取りにくい場合はエナメル溶剤をつけて拭き取りましょう。
次にエナメルのバフ・フラットアースで土・泥系の汚しを加えていきます。
パレット上で混色しながら、筆先で脚部を中心に塗料を点付けしていきます。
塗料が完全に乾く前に溶剤で広げていきます。溶剤を含んだ筆で、点付けした塗料を広げるように馴染ませていきます。筆は細〜中のものやぼかし用筆も使い、タッチを変えてあります。エナメル塗料はやり直しもできるので、大胆に筆を動かしていきましょう。
全体にエナメルでの汚しを施した状態です。塗料の拭き取り漏れがないか確認しておきましょう。
足首にはアクリルガッシュでさらに泥汚れを加えてみました。アクリルガッシュはアクリル溶剤で薄め使用します。 ダクト部や関節の奥まった箇所には絵画用のピグメントを使用し、汚し・錆表現を加えてみました。ピグメントもアクリル溶剤で溶いたものを塗ってあります。 部分的にデザインナイフの先端で傷をつけ、剥がれ表現で下地を露出させています。全体に面相筆を使用しエナメル塗料のグレーでチッピングをして、ウェザリングの完了です。
再度つや消しトップコートを吹き、塗膜を保護しておきます。 モノアイはキット付属のシールを使用しました。ジュアッグには透明のモノアイガードも付属します。 全体のバランスを確認し、いよいよ完成です!!
 HGUC ジュアッグ(迷彩カラー)完成!
4色の迷彩塗装とウェザリングによって、重厚な作品に仕上がりました。
  特徴的なノーズ部分もしっかり可動します。
各部アップ画像です。
迷彩塗装、ウェザリングの参考にしてみてください。
3連装ロケットランチャーの砲身もポリキャップで可動します。
脚部を改造したことにより、よりポージングの幅が広がりました。
 製作後記
今回はHGUCジュアッグ(ユニコーンVer.)を迷彩カラーで製作してみました。

最新のHGキットとして甦ったジュアッグは、特異なフォルムを見事に立体化したキットとなっています。 設定画の迷彩カラーでの製作で、往年のガンプラブームを彷彿させる懐かしい雰囲気の作品に仕上がったと思います。

迷彩塗装・ウェザリングには筆をメインに使用して仕上げてみました。 筆塗りでも様々な表現ができますので、塗装にじっくり取り組む楽しみ方も模型の醍醐味かと思います。

ガンプラには旧キットから最新キットまで、数多くの機体がラインナップされています。
ガンプラブームの熱い時代に思いを馳せつつ、模型製作を是非楽しんでみてください!

※ABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。

▼この作例には以下のキットを使用しています

HGUC 1/144 ジュアッグ(ユニコーンVer.)