RGシリーズ新作の量産型ザクを使って、今回はオリジナルカラーでの塗装に挑戦していきたいと思います。
細分化されたパーツにより、塗装がしやすく色々な楽しみ方ができるキットになっています。
様々なカラーリングの存在するザクですが、自分好みの配色で楽しんでいきましょう。

まずは設定画を元に塗り絵をし、配色を検討していきます。


実際に色をつけることによって、完成後のイメージもしやすくなります。迷彩・ツートン・パステル調など、カラーリングを考えるのも楽しい作業です。 今回は緑を基調としたスプリッター迷彩(右下の絵)で仕上げることにします。ガンダムセンチネルシリーズでもよく見られる迷彩で、ザクにも馴染んで似合いそうです。

まずは前回同様、仮組を済ませます。

表面処理・サーフェイサー吹きをして塗装前の段階に入ります。
※サーフェイサーはラッカー系塗料です。ABS樹脂が割れる場合がありますので注意してください。

塗り絵画稿と比べながら、各パーツの配色も確認しておきましょう。

基本色の候補として今回は3色を検討用に用意しました。
2個目の基本色はMr.カラーGXシリーズのモウリーグリーンを使用します。

テストピースで色味をチェックしておきます。今回テストピースには園芸用のラベルを使用してみました。
① は、ガンダムカラーMSグリーン1 80%+ルマングリーン20%
② は、Mr.カラー城 畳色80%+ルマングリーン20%
今回は①を選択し塗装していきたいと思います。
まずはモウリーグリーンを外装パーツ全体に塗装していきます。エアブラシ塗装の場合、塗料:溶剤は1:3で希釈しておきます。
スプリッター迷彩の場合、面積の少ない色から順に塗装・マスキングを行っていくほうが作業しやすいでしょう。

次にマスキングを行っていきます。
マッティングマットに予めマスキングテープを貼り、画稿のかたちに切り出していきます。
また、1mm・2mmの細切りマスキングテープも併用すると細かい部分のマスキングもやりやすくなります。

外装パーツは一旦フレームに取り付け、マスキングを行っていきます。
2色目の塗装前に、隙間がないかしっかりチェックしておきましょう。

次に2色目の基本色を塗装していきます。今回はフレームに組んだ状態でまず塗装し、後からフレームを塗装するかたちをとりました。
塗料が充分に乾燥したらマスキングテープを剥がしていきます。塗膜が傷つかないよう、慎重に剥がしていきましょう。
色の境目の段差が目立つ場合は3000番位の目の細かいペーパーを軽くあてておきます。強くこすりすぎて塗装を剥がさないよう注意しましょう。

外装の基本塗装ができました。一度全体のバランス等もここで見てチェックしておきましょう。


【使用カラー】GSIクレオス Mr.カラーを使用
基本色(薄)MSグリーン1 80%+ルマングリーン20%
基本色(濃)モウリーグリーン
フレーム※MSグレージオン系
フレーム(薄)※MSグレージオン系80%+MSホワイト20%
ランドセルニュートラルグレー70%+ミディアムブルー30%
外装パーツ1MSホワイト70%+サンディブラウン20%+ガルグレー10%
外装パーツ2ガルグレー80%+MSホワイト20%
足首ソール・胸部等ミッドナイトブルー
動力パイプ等ジャーマングレー
マシンガン・バーズーカ砲身等 ニュートラルグレー
バズーカグリップ部等ニュートラルグレー
マシンガン・バズーカ銃身等ニュートラルグレー80%+ミッドナイトブルー20%
※関節等のABS樹脂パーツは塗料をつけると割れるおそれがあります。ご注意ください。
ブラシ塗装は終了したので、ここから仕上げ作業に入っていきましょう。

まず、ジャーマングレーで墨入れをしていきます。

塗料1:溶剤5程度に薄めたエナメル塗料をモールドに流しこみます。
点付けする感覚で塗料が流れていくので、少量で充分です。溶剤でパーツを割らないよう、少しずつ作業をしていきましょう。

デカールはガンダムデカール「RGシャア専用ザク用」を使用し、ポイントで付属のリアリスティックデカールも使用していきます。
ショルダーアーマー・シールドを例に貼っていきましょう。

デカールを使用するマークを切り出し、30秒ほど水につけます。予め水気を切って、貼りたい箇所に台紙をずらしながら貼っていきます。
綿棒等で余分な水分を取りデカールを定着させます。

デカールはスライドマーク用接着補助剤(GSIクレオス マークセッター)を使えばしっかりと定着します。貼付け後は充分乾燥させましょう。

次に付属のリアリスティックデカールをシールドに貼っていきましょう。
こちらは粘着力が強いので、貼る前に水につけ位置決めをしやすくしておきます。乾けばしっかり定着するので水に濡らしても問題はありません。
並べてシールを貼るときは、マスキングテープ等でガイドを作っておくとよいでしょう。
付属のリアリスティックデカールには、様々な番号・階級マークがあるので、好きなマークを選んで貼ってみてください。

デカール貼り付け作業が完了し、コーティング剤(GSIクレオス トップコート つや消し)を吹いておきます。
この後、迷彩の色を馴染ませるためにエナメル塗料でウォッシングを行っていきます。

5倍程度に薄めたエナメル塗料をパーツ全体に塗っていきます。塗料は拭き取っていくので、ムラ等は気にしなくて大丈夫です。今回はジャーマングレーにブラウンを混ぜたものを使用しました。
塗料が乾く前に、ティッシュ・綿棒で拭き取っていきます。墨入れ同様、パーツの割れに注意しながら作業していきましょう。細かいパーツがある箇所は分解して作業しておくとよいでしょう。
左側がウォッシングする前、右側がウォシングをした後の状態になります。

全体にウォッシングを施した状態です。
今回は軽く汚す程度にしましたが、塗料の残し加減は好みに応じて仕上げてみてください。

オリジナルカラーのスプリッター迷彩ザクがいよいよ完成です!
モノアイはクリアーレッド+蛍光ピンク(極少量)で塗装しました。
スプリッター迷彩を全身に施し、オリジナル色の強い機体に仕上がりました。
付属の武器持ち手により、しっかりとマシンガンもホールドすることができます。
ノーマルタイプのアンテナを使い、指揮官機にも換装可能です。
アクションベース(別売り)を使用すれば、ポージングの幅がさらに広がります。RGの可動範囲と相まって、躍動感のあるポージングが可能です。
マシンガン同様、バズーカもしっかり持つことができます。
ヒートホーク・平手も付属し、様々なポージングが楽しめます。
バズーカを腰のラックに、ヒートホークもホルダーを使用し腰に付けフル装備の状態です。

待望の新商品、RG量産型ザクを使用し今回はオリジナルカラーでの製作を行いました。
ザクには様々なカラーリング・バリエーションが存在するので、お気に入りの機体に挑戦するのもよし、オリジナルで自分好みの機体に仕上げるのもよしと様々な楽しみ方ができるキットだと思います。
パーツ毎の塗装も可能ですので、色々なカラーリングでの塗装もしやすく、組み上がったときの満足度も素晴らしいものがあります。
作りやすく、完成したときの充実感もたまらないRG量産型ザクを手にとっていただき楽しさを感じていただければと思います。
皆さまも様々な作り方で是非このキットを楽しんでいただければと思います。
※アドヴァンスドMSジョイントを含むABS樹脂への塗装は、破損する恐れがありますので、ご注意ください。
▼この作例には以下のキットを使用しています

RG 1/144 量産型ザク

第3回「RG 量産型ザク」に汚し塗装(ウェザリング)を入れてみる 編