MG V2ガンダムVer.Ka 素組みレビュー
この度、12月26日に発売される年末大型アイテム・【MG V2ガンダム Ver.Ka】の素組みレビューを担当させて頂くことになりました、ガンプラビルダーズワールドカップ(GBWC)2014・日本チャンピオンの三木 義久(ヨシ)です。
  • 初めてのレビューでお見苦しい点も多々ございますが、ビルダー視点でこのキットの魅力をお伝えしていきたいと思っておりますのでどうぞ宜しくお願いします!
  • いつもはHGやRGといった1/144スケール中心のため、1/100であるMGはあまり手掛けていないのですが、この「Ver.Ka」のシリーズはディティール等で大変参考になるため「MG νガンダム Ver.Ka」・「MG サザビー Ver.Ka」・「MG Hi-νガンダム Ver.Ka」と連続して購入してきた大変楽しみにしているシリーズです。
  • 今回も待望の新作 Ver.Kaなので二つ返事でレビューのお話しを承り、ワクワクしながら素組み製作に入らせて頂きました。
  • 今回もカトキハジメさんによる、淡いトーンのボックスアートがとても美しいです。背景には分離形態であるV2コア・ファイター/V2トップ・ファイター/V2ボトム・ファイターが描かれています。
    それでは早速開封して、中のランナーを見ていきましょう。

  • Aパーツは多色成形になっており白・黄・赤の色分けされたものが2枚(V2コア・ファイター2機分および足先&肘部分のパーツ)付属しています。
    B1/B2パーツは青いランナーです。

  • Cパーツ(×2枚)・Dパーツは白いランナー、右下のEパーツはフレームを構成するグレーのパーツでABS樹脂製になっています。

  • 同じくフレーム部品であるグレー色のFパーツ(ABS樹脂製)が2枚。
    ダークグレーのGパーツはビーム・ライフルの部品で通常のスチロール樹脂製です。
    クリアピンクのHパーツはビーム・サーベルの部品。
    画像中央右のビーム・シールドは軽いPET樹脂で出来ています。
    ポリキャップは股関節と足首に4個のみ使用します。
    可変・合体MSでありながらνガンダム Ver.Ka やサザビー Ver.Ka に比べると少ない部品数で、ディティールも含めシンプルかつ非常に洗練された印象を受けました。
  • カトキハジメさんデザインによる水転写式デカールの他に、メタリック地のホイールシールが付属しており各部センサーや関節部の赤い円形部分を再現できるようになっています。
  • HG ガンダムバルバトスより導入された「大きいランナー数字」がこのキットにも採用されており、とても見やすく、探しやすくて作業効率がUPしました。
    それではいよいよ、組み立てていきます!
  • 変形・合体するMSなので、接続部分や可動部分はフック状の部品を軸にはめ込む構造が多く「パチン!パチン!」と心地よい音を響かせながら快調に組み立てていけました。
    説明書も実質の組立て部分を解説しているのは8ページ分なのでサクサクとストレスなく、なおかつ「MGを組んでいる」という組み応えも感じながら作っていくことが出来ると思います。

  • 説明書に沿った工程ではフレームと外装を並行しながらの組立てになるので実際とは異なりますが、内部構造を解りやすくするためフレーム状態を撮影しました。
    外装部分は近年のVer.Kaに比べて洗練されたディティールですが、内部はミッチリ濃密なフレーム構造となっています。


  • 今回のV2ガンダムVer.Kaで最も「スゴイ!」と感じたのが、各パーツの「合いの精度の高さ」!
    特にこの脚部は複数のパーツが引き寄せられるようにピッタリと合わさり、特徴的な曲線が目の前に現れた時には「美しい!」と思わず声に出して感動しました。
    (ただしあまりにもカッチリはまるので、塗装派は仮組み後にパーツをバラす時は慎重に行う必要があると思います。)
    同じく碗部もまっすぐ伸ばした時、関節部まで覆われた装甲や各パーツが見事に合わさり独特の「固まり感」が有ってとても魅力的です。
  • 全ての外装パーツを取り付け、組み上げ完了!
    額のブレードアンテナと胸部から伸びるミノフスキー・ドライブユニットが文字通り「2つのV」を描き、ケレン味溢れる主役機が現代的でスタイリッシュなプロポーションで見事に表現されています。
    曲線と直線が描き出す美しいフォルムに「ファーストガンダムから74年を経たMSの進化」のような物を感じました。
  • 「リガ・ミリティアの新たなるフラッグシップ機」に相応しい威風堂々とした佇まい。
    その象徴とも言えるミノフスキー・ドライブユニットのサイズも長すぎず、短すぎずでベストなバランスだと思います。
  • 背面3方向から。
    優美な曲線が描き出す「絵になる後ろ姿」だと感じます。
  • フレーム状態との比較。
    変形・合体ギミックを完全再現しながらも、外装の流麗なラインが見事に表現されておりプロポーションは非常に良好です。
    合体/分離の構造上残念ながら腰部はスイング(回転)しませんが、手脚の広範囲な可動により多彩なポージングが可能だと思います。
    各部のロック機構により、変形前後とも強度は十分確保されていると感じました。
  • 頭部アップ。
    歴代ガンダムタイプの中では珍しい「曲線的なライン」が特徴的です。しかし口元は直線的で引き締まったデザインのため、とても精悍な印象を受けます。口部分のスリットはキットでは開口されていませんが、ガンダムマーカー等でスミ入れして、さらに額のブレードアンテナをシャープにしてやるとより一層精悍さが引き立つと思います。
    ツインアイ部分はキット付属のホイルシールを貼っていますが、頭頂部メインカメラとともにクリアパーツになっていますのでLEDを仕込んでの電飾や蛍光クリア塗装などにも対応可能です。
    そして左眼部にアイパッチ状に被さる「精密照準デバイス」が再現されています。これは脱着・可動式ではなく組付け時点でのコンバーチブルとなるため、もう1機のV2コア・ファイターとの(あるいは頭部のみの)差し替えによりデバイス有り/なし両方を楽しむことができます。
  • クリアピンクのビーム・シールドには、迸る閃光エフェクトがプリントされてとても迫力があります。
    ビーム・シールドは肘の赤いパーツ(ビーム・サーベルホルダーを兼ねる)で挟み込むように装着します。
    ビーム・ライフルは従来のキットに見られた「手のひらとの接続ピン」がなく、人差し指に引っ掛ける構造となっております。
  • 背部のミノフスキー・ドライブユニットは開閉可能。
    この部分には「拡張エフェクトユニット”光の翼”」(プレミアムバンダイにて受注中。2016年1月~発送予定)が装着できるようになっています。
    ビーム・シールド同様、とても美しく迫力あるエフェクトが期待できるので是非購入して装着したいと思っています。
  • キットには標準で2機分のV2コア・ファイターの部品が付属しているので、並べて飾ることができます。
    (もう1機は、劇中では特攻して果てたオリファー機ですね。)
  • 旧来の各種コア・ファイターに比べて機首部分が長く、シャープな流線形がとても美しいです。
    現用の戦闘機的な機種部分に対して、垂直尾翼以外の翼を持たない後部の未来的なフォルムとの融合が非常に秀逸なデザインだと感じます。
    車輪およびランディングギアを兼ねた、クリア素材によるスタンドが脱着可能です。
  • キット付属の接続パーツにより、別売りのアクションベースを用いた飛行状態でのディスプレイも可能。
    (V2トップ・ファイター&ボトム・ファイターの状態でも同パーツによりアクションベースと接続できます。)
    コックピットにはウッソもしくはマーベットのフィギュアを選択して座らせる事が出来ます。
  • 劇中では垂直方向に収納されていた頭部は、後方に倒れこむ形での収納にアレンジされています。
    ゼータやダブルゼータのようにアンテナを畳むことなく綺麗に収まる(正確にはコア・ファイター時もアンテナがチラ見えする。それがまたいい!)のは感動的です。
  • V2コア・ファイター変形過程。
    あの長い機首部分がクランク機構によりカクカクと折り畳まれて、綺麗に胸部に一体化していく様はとても楽しくて「良く出来てるなぁ~!」と一番驚き感心した部分です。
  • トップ・リムおよびボトム・リムにも各部ロック機構が採用されており、変形後の強度がしっかり確保されています。
  • トップ・リム(ハンガー=上半身)+コア・ファイターで構成される「V2トップ・ファイター」(画像右)
    ボトム・リム(ブーツ=下半身)+コア・ファイターによる「V2ボトム・ファイター」(画像左)
    V2コア・ファイターが2機付属するので、分離・変形後の両機を並べてディスプレイ出来るのはとても嬉しいです。
  • V2トップ・ファイターは手首部分のパーツのみ差し替え式。
    腕下部にビーム・ライフルをマウントする事が出来ます。
  • 変形後のスタイルも申し分のない出来で、長い機首部分も相まって未来的で美しい両機の姿を堪能するも良し、何度も変形・合体させて遊ぶも良しでとてもプレイバリューが高いキットだと思います。
  • 武装、および付属品一式。
    ビーム・ライフルは劇中の設定どおり、ビーム・ピストルの状態に分離可能。さらに組み換えにより、グレネード・ランチャー装備状態にする事も出来ます。
  • V2専用ビーム・ライフル(画像上)
    グレネード・ランチャー装備状態(画像下)
    グリップ上部の台形の精密照準センサーは左右に引き出せる構造となっています。
  • クリアピンクで成形された各パーツ。
    (画像左より) ビーム・シールド/扇状に展開したビーム・サーベル/通常状態のビーム・サーベル(×2)
    ビーム・サーベル基部はV2ガンダム両肘部分の赤いパーツ(ビーム・シールド形成ユニット兼用)内に収納出来ます。
  • 指は「平手用」・「握り拳用」・「武器持ち手用」の各種が両手分付属。
  • クリア成型によるコア・ファイターディスプレイ用パーツ(車輪型×2・アクションベース接続用×2)
    右下のグレー色のパーツはMS形態でのアクションベース接続用です。
  • (画像左より) 立ちフィギュアのシャクティ/座りフィギュアのウッソ/マーベット。
    シャクティは約1.4cmなのに驚愕の出来!!(塗るのは大変そう・・・(笑))
    ウッソとマーベットは体形の違いもしっかり表現されています。
  • それでは最後にアクションポーズの画像を連続して・・・
    以上、MG V2ガンダムVer.Ka 素組みレビューでした。
    初めてのレビュー担当で拙い内容のため、このキットの魅力がどれだけお伝えできたか心配ですが・・・
    もし少しでも興味を持って下さった方はこれからのシーズン、クリスマスプレゼントやお正月の模型の愉しみにこのV2ガンダムは如何でしょうか?
    本当に美しい曲面のシルエットと、変形・合体のギミックが見事にに両立された傑作キットであると自信を持ってお勧めできます!!
  • そして僕は、バキュームフォームによる多重装甲化や流用パーツによるディティールアップ、そして各部塗り分け塗装等で作り込んでみる予定です!
    あくまでも「このキットの良さ」を活かす方向で楽しみながら、まだ暫くV2と付き合わせて頂きます。
    完成後もし機会がありましたらまた公開させて頂きたいと思っておりますので、その時はどうぞ宜しくお願いしますね。
    以上で、MG V2ガンダムVer.Ka 素組みレビューを終わらせて頂きます。
    最後まで読んで下さり本当にありがとうございました!!